2009年8月31日月曜日

第参回 天下一カウボーイ大会参加録(2日目)

遅ればせながら、二日目のログ。

毎年大会の参加者ブログの素晴らしい総括をされている s_ryuukiさんのリンクを
貼らせていただき、大会講演内容詳細はリンク先を見ていただくということで。

また、twitterでの参加者の思索が詰まったソースは、下記ハッシュタグの検索結果を
見ることができます。

 運営公式Twitterタグ:#tenka1


ですので、ここでは本イベントの所感だけ。。


①イベント全体について

イベント主催者のid:shi3z さんの知の編集を取り纏めるという作業が、このカウボーイ大会実施の背景にあることを聞くことができ、そのような主催する側の想いを参加者が共有することができるのは幸せなことだと思いました。

400名収容できる空間は満席にはならなかったものの、空席を埋めるために料金設定を下げたりすることはない。相当な対価を払ってでも見に来たいと思ってくれる人に来てほしいという思いも共感できました。

講演者の方々も基本的にノーギャラで登壇されていること、第一戦で活躍されており多忙なスケジュールを割いてまでそこにいること。
そういうことができるのは、近視的な見方ではなく、そこに集まったメンバーで未来のビジョンを共有したいという願いあってこそと思います。

このイベントに来ると、情報技術の絡んだ未来が、決して他人事ではなく自分事として強く認識させられます。自分にとってのカウボーイ大会は、未来を如何に進んで行くかの道しるべとしてのイベントと捉えています。


②場、環境、情報について

twitterのタグを設け、サブスクリーンにその更新情報を随時投影させて見せる仕組みは画期的なものでした。
twitterのログでは、ほぼリアルタイムで参加者の意思が見て取れることで、このイベントは開催者だけでなく、そこに集まった全員で作り上げたものという感覚を覚えました。
※また、ここでは、PC接続環境(無線LAN, 電源)を設けていただいたおかげで、電源を心配することなく、情報共有することができました。

このイベントで発奮した参加者が、成果を携えて次回以降の講演者に…という循環ができてくると、それは素晴らしいことだと思います。
ここは、純粋に技術が好きな人を呼び寄せ、業界や会社名にこだわらずに集まれる貴重な場所でした。

2009年8月29日土曜日

第参回 天下一カウボーイ大会参加録(1日目)

カウボーイ大会参加してきました。
今年は2日間に渡って開催され、今日は1日目。

昨年と異なる点:
・秋葉原のUDXではなくコンベンションセンター
・エナジードリンク "RED BULL" 飲み放題!
・無線LAN,各席近辺に電源タップ配備
・Twitterでハッシュタグ #tenka1を用意
・撮影OK
・有志による180ロデオ(180秒の持ち時間での技術プレゼン)

至れり尽くせりですね。
Twitterユーザは、イベント後もタグ検索でログを確認できるのが良いです。

以下後日追記予定ですが、本エントリでは所感だけ。


【基調講演】古川さんの言葉から

アスキー創設者 西さんから学んだこと
 「未来を予測すると、予測は必ず外れる」

未来は自らの手で創るもの、とのことです。
古川さんが30年前に執筆した月刊アスキーの記事(1979年7月号)に
未来観(vision statement)を綴ったものがあり、それを事あるごとに
見直す。

それに自分が近づいているか、周りを動かし近づけて行けるか
常に考えていたそうです。

昔から今を見るのと、今から未来を見るのは、置かれている状況も
環境も異なりますが、未来を望む意志を持ち続けることが
大切なのですね。


また、古川さんの記事の中で、特に気になったセンテンスがあります。
「すべてのメディアは人間の心的、肉体的の延長である」

個人が情報を取捨選択できる時代において、メディアは、
かつてのように情報を一方的に与えてくれるものではなくなりました。
そして情報技術の進化により、扱うことのできる情報の種類も
多様化、大規模化、高速化され続けています。

現時点では人は五感で拾える情報の一部しか扱えていませんが、
やがてそれも、人の生理機能のシュミレーションが実現される頃には、
別のアプローチ方法が現れるでしょう。。
まさにそういった未来観を端的に表す言葉だなと思いました。


講演者の方々、ロデオ参加者の皆さんの活動記録からは、多くの学びと
エネルギーをもらいました。
中でも、PFIの太田さんのスパコンの話しがcoolでした。
シカゴの研究所へインターンされ、世界第3位(参照"TOP500.org")の
演算処理性能を誇るスパコン"Blue Gene"に触れた経験について
言及されていました。


気になったキーワード&キーセンテンスには、以下のものがあります。
・進化の軌跡はムーアの法則に従う
(著名な法則で、シンプルな法則ですが、この法則の筋道を現代も
沿っているのは感動です)
・いまのスパコン:ワニの脳みそくらいの能力
・2025年くらいに人間の頭脳(神経系?)をシュミレーションできる
ようになる

さらなる性能向上への克服すべき問題は3種類
 10万規模のコンピュータを並列に動かす環境
 違うアーキテクチャで動作するプログラム
 壊れること前提でのハードウェア設計

これを聴いたとき、最近書籍「デジタル・ナルシス」や
思想としてのパソコン」を読んでいたせいか、これらは人間のケースで
置き換えられるのでないかと思いました。

上述の問題点を上から順に喩えて、
 人口増加に伴う生態系への影響の軽減
 人種間の摩擦の防ぎ方
 人や国家の寿命との向き合い方
のような具合です。。

コンピュータが人の思想を具現化したものという背景もあり、
今回のイベントの趣旨"code is love"はコンピュータ愛よりも、
さらに広い意味で解釈できるのではないか、、と感じました。

「すべてのメディアは人間の心的、肉体的の延長である」
コンピュータで提示されるすべてのメディアが、人間の良心や、
空間的な制約を取り払い世界中の人間の思想をつなぐ未来を望みます。。

言語間の敷居が下げられ、世界中からユーザを集めるWebサービスの台頭、
リアルタイムで人の想いの入出力を可能にするデバイスの出現、
ネットワークを介した情報伝達速度の加速している現代。
恐らくそれは、遠くない将来に実現することなのかもしれないですね。

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